フィル・ミケルソン
92年プロ入り。1歳からゴルフクラブを振っていた。最初は父親の真似をしていたというが、鏡のようにスイングをコピーしようとして左利きで打つようになった。他は全て右利きである。4歳の頃、プレーをしていて18番ホールに来るともう今日のゴルフは終わりだと思って泣いていたという。
左利きとして初となる全米アマチュア選手権に90年優勝。ジャック・ニクラウスと比べられるほど期待されていた。PGAツアーでも優勝を重ねるが、「メジャーに勝てない最強のプレーヤー」と称されるほど、メジャーには縁がなかった。
しかし、2004年。プロ入りから12年たった後、マスターズで悲願の初優勝を成し遂げる。翌年には全米プロでメジャー2勝目を挙げる。さらに06年のマスターズでメジャー3勝目を挙げた。
その年の全米オープン、ミケルソンは優勝目前にして最終ホールで崩れるという忘れがたいミスをおかしてしまう。それについて自分は馬鹿だったと後々コメントしている。
2009年の全米オープン前に妻の乳がんが発覚。出場辞退も考えたが、初期乳がんのため出場した。「病院の部屋にトロフィーを飾ってあげたい。」とインタビューに答えた。
最終日は後半でイーグルをとるなど活躍をみせたが、2位。優勝にはあと一歩届かなかった。
2010年のマスターズに出場したミケルソン、最終日はリー・ウエストウッドと最終組をまわった。ティーショットが乱れる場面もあったが、要所要所でパットを沈め、ノーボギー、5バーディーの67で通算16アンダー。3度目のマスターズを制した。
この大会の前年には妻のエイミー夫人に乳がんが発覚、その直後には母親のメアリーさんにも乳がんが発覚した。大会中、キャップにつけた乳がん撲滅を訴えるピンクリボンが印象的だった。
そんなミケルソンが妻に捧げたマスターズ3度目の勝利。ホールアウトしたミケルソンはエイミー夫人を強く抱きしめていた。
3度目のグリーンジャケットは、家族愛がもたらしたご褒美だったのかも知れない。
フィル・ミケルソンのプロフィール
名前:Phil Mickelson (フィル・ミケルソン )
出生地:米カリフォルニア州
プロ転向:1992年
ホームページ:http://www.phil-mickelson.com/